脱衣室の狭さ、その限界は?


◇狭くても脱衣室がほしい人へ

脱衣室というのは、なければいけない部屋の1つではありながら、結構行き場を失うことが多いですよね。
気が付いたら、どこかの部屋と一緒にされたり。

気が付いたら「洗面室」という名前になり、表示すらなくなってみたり。

なんとなく可哀想です。

 

そんな脱衣室というのは、「脱衣」という目的のほかに、実は「水廻りの中心」という考えもあります。脱衣室を起点にして、浴室や洗濯、物干しやキッチンなどの動線に接続する部屋になります。そういう意味では、意外と多目的に使用できる部屋だったりするわけです。

 

狭くてもいいから、「脱衣室」「洗面室」「洗濯室」を別にしたい。

 

そうお考えの方のために。
今回は、「脱衣室の狭さの限界」を検証してみたいと思います。

 

◇最低限の動作寸法を確認しよう

脱衣室の限界の寸法割り出すためには、その行動の中で、「動作ごと」に寸法を確認する必要があります。

 

◎しゃがむ

靴下を脱いでみたり、掃除をしたりする際に屈伸動作が発生します。

 

「しゃがむ」という動作に必要な寸法は、一般成人で60cm×60cmでぎりぎりです。

 

◎片腕を伸ばす

服を脱いだり着たりする際には、本当なら両腕を広げたいところではあります。ですが、ぎりぎりを割り出すためには、片腕ずつ脱ぎ、尚且つ肘を曲げながら脱いでいただきます。

 

両腕を広げると身長と同じくらいです。肩幅プラス肘までの長さとなるため、65cmは必要です。部屋は四角が一般的ですので、対角距離で65cm確保するためには、46cm×46cmの内寸法が必要になります。

 

一般的な壁の中心寸法と尺貫法で考えると、しゃがむという動作に縛られますので、壁中心寸法で78cm×78cmで良いということになります。


結果として、「畳半分よりも小さい面積で、脱衣室はできる」ということになります。


脱衣室を狭くしなきゃ!と考えていたのであれば、少し気が楽になりましたか??

 

◇そこから考える適正寸法と「コツ」

部屋の広さというものは、「最低限」から考えるといろいろと楽になることが多いのです。

 

まずは最低限どのくらい必要なのかを抑えることが重要で、それから「その他必要なものは?」と考えていく作業になるわけですね。

 

例えば・・・

◎脱衣かご、洗面化粧台

◎収納棚、洗濯機 など

 

最低限の面積に加えて、その寸法を足していく。すると必要な部屋の寸法はおのずと決まってきます。

 

その家庭によって適正寸法は変わりますが、一般寸法は以下の通りです。

◆1帖だと少し狭い

2帖だと普通

3帖あったら広い

 

最低の大きさから考えると、間取り計画少し楽になったりしますね。

 

そして間違いのない大きさを決める上でのコツを1つ伝えておきます。

それは、「実際に体感して見る」というもの。当たり前ですよね。

 

今お住まいの家に、ヒモでもテープでもかまいません。部屋の角を使っても良いでしょう。そこに想定の部屋の大きさを再現して、そこで実際に行う動作をやってみるということです。

 

思っていたよりも動きづらさがなかったりすると、意外と狭くても何とかなると思ったりもするものです。

「百聞は一見にしかず」とはよく言ったもので、わからなくなったなら、やってみましょう^^

 

ぜひ参考にしていただればと思います。