◇瓦屋根の不思議
瓦屋根はご存知ですか?
北日本ではあまり馴染みがないでしょうが、西日本では主流。
世の中はこんなに進化しているのに、なぜ昔ながらの「瓦屋根」は廃れないのでしょうか。
不思議に思いますか?
ではそのメリットとデメリットをご紹介しましょう。
◇瓦屋根のメリットとは
まずはメリットから。
3つご紹介しましょう。
◎長持ちする
◎遮音効果がある
◎断熱性が高い
瓦は素焼きなので50年以上持つと言われてます。
ただ、実際はその前に下にある防水材がダメになるでしょうけど。
そして重量物なので、振動しずらいために遮音効果が高い。
と同時に、密度が高いので蓄熱効果を併せ持ちます。
雨音が聞こえづらく、夏の日射を吸収してくれるので涼しいのです。
◇瓦屋根のデメリットとは
次にデメリットを2つ紹介します。
◎価格が高い
◎重い
素焼きはやはり加工が難しいことと手間がかかることがあり、一般的なスレート屋根と比較して、2倍以上の金額になることもあります。
そして、前述でメリットとなっていた重量は、逆にデメリットにもなります。
頭の部分が重くなり、下の柱が支えきれずに崩壊するというメカニズムに一役買ってしまいます。
つまり地震に弱くなるのです。
イメージとしては外国人力士。
上半身が大きくなっても下半身が長くきゃしゃなので、膝が悪くなるのと同じイメージですね。
◇地域性の大きい材料
価格が高い以上に、メリットの方が優先されるということは、断熱・遮音の意味が強そうですね。
雪国の場合、瓦の重さに加えて雪の重量が加算されるため、そもそも崩壊してしまいそうです。
雪が降らずに、雨が多く降り、日射を防ぎたい地方が有利。
と考えると、西日本で多く採用される理由がなんとなくお分かりいただけたでしょうか。