◇屋根のデザインで悩む
屋根の材質を決めたあと、今度はデザイン、色の話に移ります。
外部のデザインの中で、屋根の色はあんまり重要視されません。
ですが少し考え始めると、屋根の色は何にしようか悩んでしまいます。
屋根は地面に立って見上げた時に、一本線しか見えない事もあります。
三角屋根だったとしても、少し離れないと見えない。
あんまり気にしないけど、意外と気になる。
そんなにこだわりがないのであれば、選定の参考になればと思い、こんな質問をしてみます。
「実は屋根の色によっては、冷房費を節約できるって知ってましたか?」
◇色の性質と熱の伝達
◆色の性質から
節約の話に移る前に、まず色の性質についてザックリと知っておく必要があります。
◎白は、光を反射する色
◎黒は、光を吸収する色
◎金属は、光を反射する
色にはこのような性質があります。
理科の実験で、太陽の光を虫眼鏡で集めて紙を焼きませんでしたか?
あの時の紙は、きっと「黒」だったことでしょう。
黒は光を吸収する色なので、役には都合が良かったのです。
◆熱の伝達プロセス
太陽熱が、室内を暖めてしまうと、冷房費がかさみますよね。
そこを節約しようとしているのですから、次にはそのプロセスを理解しておきましょう。
まず、夏場は太陽光が屋根を温めます。
↓
屋根は天井裏の空間を温めます。
↓
そして天井面を温めます。
↓
天井からの熱により、部屋を暖める。
・・・ということになるのは理解できますか?
つまり、夏場は天井面が暖房器具のような役目を果たしてしまいます。
結果、冷房が余計に働くことになるというプロセスなのです。
◇屋根の色で節約をする
この2つの話を総合して考えてみます。
この熱伝達プロセスの一番最初、太陽光が屋根を暖めるというところを遮断できたとしたらどうなるでしょうか。
太陽光の熱を、反射できたとしたら?
もちろん屋根は温まりません。
そうなると天井も温まりません。
ということは、部屋が暖まりません。
そうなれば冷房費は節約できるのはず。
そんな魔法のような方法の1つ。
それが「屋根を白くすること」「屋根を金属にすること」というものです。
そうすると、屋根は暖められずらい状況を造れるのです。
デザイン的な好みもあるのでなかなかそうはいきません。
ですが、完全な白や完全な金属色にしなかったとしても、それに近づけただけ効果は十分に高いということになります。
逆に、黒に近づけるほどに冷房費はかさみやすいということ。
デザイン的にどうしてもという条件もあるかとは思いますが。
もしそんなにこだわらないのであれば、白かシルバーが良いと思います。
屋根の色が、冷房費と関係が深いってご存知でしたか?