◇ドアの窓の意味を知らない人が多い事実
普段何気なく使っているドア。そこには、大きさが様々な「窓」が付いていたりしますよね。ごく当たり前の光景です。
新築する家にはどのようなドアを付けようとお考えですか?
ドアも実に種類が豊富です。機能が充実したものから、ハイセンスなおしゃれドアまでたくさんありすぎて迷ってしまうほど。そんな中にも窓付きのドアというのはかなりの割合を占めます。
ところで、あの「窓」はどんな意味を持っているかご存知ですか?
今回は、意外と知られていない「ドアの窓」の重要な役割について、解説しようと思います。
あの窓は、デザインでしょうか?・・・それもあります。
あの窓は、明かり採りでしょうか?・・・それもありますね。
あの窓は、開放感でしょうか?・・・もちろんそれもあります。
でも、1番の役割としてはどれも違います。それは何かと言うと。
【確認】です。
安全の確認のために付いているのが、「ドアの窓」なのです。
子育て世代は特に知っておいて欲しい、非常に重要な役割を兼ね備えています。
◇ドア窓を知る
ドア窓の一番の役割は確認と書きましたが、その「確認」にも大きく2種類の意味があります。
◉安全確認
◉存在確認
この2つです。それでは、それぞれについて解説して行きましょう。
◆まず「安全確認」について
「ドアの向こう側に、誰かがいるのかいないのか」
つまり開けてもぶつかったりする危険がないか、の安全確認のことです。
当たり前すぎて気づいていないと思いますが、そこに窓があると必ず一度その向こう側をみています。ごくごく当たり前の行動過ぎて、意識している人は逆にいないのです。
いつも通るそのドアに、もしも窓がなかった場合どうでしょうか。向こう側にいる相手からすると、なんの前触れもなく突然ドアが開くことになり、とても危険だということはお分かりですね。お互いに見えていないのですから。
窓の形状や位置についても、大人だけが利用するなら上半分だけで良いでしょうが、小さいお子様がいる場合は話が変わります。上半分の窓に移らない可能性があるからです。
小さいお子様のいる場合は、縦長の窓で下まで見える方がより安全と言えることになります。
◆次に『存在確認』について
「中に誰かがいるのがいないのか」
つまり、入ろうとする部屋に先客がいるのかどうかの存在確認をするための窓です。
大きな窓をつければそれでいいという意見もありますが、少し違います。なぜなら、プライバシーを守りつつ、中の存在を確認しなければいけない部屋もあるからです。例えば、トイレや脱衣室などがそうですね。
近くにあるトイレのドアを見てみて下さい。上の方に小さいスリガラスの窓が付いてませんか?
そこから照明の灯りが光っていれば「あ、先客がいるんだな」と思えるように設置されています。大きい窓をつけてしまうと恥ずかしいですよね。
家の中の各部屋には、たくさんの扉が付きます。その中でも窓付きのものが必要なのか検討するべきでしょう。
ドア窓はガラスの割合が多いと値段も上がってしまうことがあるので、やたらに大きな窓付きを採用すると予算オーバーになってしまうかもしれませんので、お気を付けください。
◇デザイン性だけで決めないで
ドアの形状などを選定する場合、デザイン性だけを考えて決めてしまいがちです。ですがこの「確認」という意味合いで窓の有無や大きさを選ぶとより良いと考えます。
玄関ドア、リビングドア、寝室ドア、子供部屋のドアなど。
防犯面からも大きな役割を持っていますので、これらを踏まえて、窓は必要なのか。またどのくらいの窓が、どの位置に必要なのかを判別してください。
そのルールさえ確認できれば、ドア自体の形状や大きさについてはデザイン性で選んで良いと思います。
真ん中に細長にラインが入ったスリットタイプはシンプルで採用しやすい形状です。ガラス部分も柄の入ったものがあったり、役割を損なわず好きなデザインを取り入れることも可能です。
通気や換気に関して考えるのであれば、ランマドアを選ぶと存在確認もできるので検討してみる価値はありそうですね。
ドアに窓は必要なのか不要なのか。意味を知ると少し見え方が変わってきませんか?
ステキなドアを選ばれることを祈っております。