◇和室横にトイレ・お風呂
【読者からの質問コーナー】
Q.『和室の横に、トイレとお風呂があります。やっぱり音は気になるのでしょうか?
そもそも、間取り的にタブーなのでしょうか?』
今回は、この質問の回答と解説をしていきます。
A.まず先にお答えしますが、間取りにタブーはありません。
あるとすれば、風水を気にされる方くらいだと思います。そのような間取りはたくさんあります。
その家に暮らす人たちが住みやすいかどうかが重要だと考えます。
人それぞれマイホームに求めるものは違います。
どこに重点を置くか、どこまで考えるかも人それぞれなんですよね。
タブーと考えてしまうのは「一般的に」という言葉のもとにあるものでしょうか。
住みやすく使いやすく、後悔のない好きな家になるのであれば良いかと思います。
あ、ただし他人・ご近所の迷惑にならないように注意しましょうね。
◆音を考えると…
次に音の件です。
昔はきっと、音や匂い・湿気などが隣の部屋に影響していたと思います。
その頃も間違いなくそれを不満に思っていた人はたくさんいました。
と言うことは当然、時代が進むにつれそれを解消する技術がどんどんと進歩しているのです。
遮音や防音を考えないつくりですと、当然音漏れはします。
隣の音は聞こえます。
しかし、現代の進化した音対策の技術は素晴らしいもの。
そこを採用するのかどうかで、その悩みは解消されるかもしれません。
◇遮音・防音という考え
遮音性や機密性は、現在では当たり前の性能。
お望みのレベルまで遮音することは技術的には可能です。
ただどんなに壁を遮音しても、音がゼロになることはあり得ませんが。
今回のように、和室の隣にトイレやお風呂がある場合は、期待しすぎては行けませんが、遮音はするべきでしょう。
あとはどのレベルまでを許容するかの個人的なレベルと、予算的な問題となります。
遮音工法は様々にあります。
お金をかけるほどに音は小さくできます。
安い順番に例をあげてみましょう。
グラスウールを入れる(よく採用されている)
↓
遮音シートを貼る
↓
遮音2重壁にする(学校の音楽室によくある)
↓
遮音扉をつける
↓
ALCで囲う
↓
鉄筋コンクリート造にする(住宅では稀)
↓
特殊吸音構造にする、など。
ランクはたくさんありますが、最後の方は数千万円クラスです。
最後なんて予算はあってないようなものですよね。(笑)
本来であれば、単純に同性能の遮音壁を2人で見学に行って、実際に水を流してみるのが良い方法です。
今回の間取りの場合、遮音の対策を講じても音は0にはできませんので、やはり納得できないという方は間取りの見直しをするべきでしょう。
トイレやお風呂などは特にプライベート空間。
落ち着けない状態なら間取りの変更をオススメします。
どこまでの許容か、どこから納得できるのか、隣りが和室ということに限らず、水廻りの位置は家族で話し合う必要がありそうな項目ですよね。
予算的に程度を決めてしまうと言う方法もあります。
そして後から遮音する方法もあります。
しかし実際使ってみた結果からの遮音は手間でしょうし、新築をリフォームするなんてことはやりたくないですよね。
建てる前によく情報を集めるべきでしょう。
そこに手間ひまかけた分だけ、ステキなマイホームができます。
悩むことも、決めなくちゃいけないこともたくさんあって、大変ですよね。
お手伝いできること、情報提供はドシドシやりますので、困ったときはご相談ください。
水廻り・遮音 ぜひご参考にしてみてください。