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玄関とホールは全くの別物。間取り計画のポイントを解説!


◆玄関ってどんな場所?

玄関について、どのように考えていますか?

 

「玄関は家の顔」「広い玄関にしたい」など・・・

いろいろと思いはあると思います。

 

では、「広い玄関」とはどのようなことを言うのでしょうか。

なぜこんな質問をするのか。

 

それは、玄関と言われるスペースは正確には、「玄関」と「玄関ホール」と2つあり、これらは全くの別物だからです。

 

あなたが広くしたいと考えているのは、どちらのスペースなのでしょうか。

 

同じ空間でありながら全くの別物という認識があるか、ないかで見えてくるものが違ってきます。

 

今回は「玄関」と「玄関ホール」の用途の違いと、より良い空間にするためにはどうすると良いのかについてお話します。

 

◆用途の違い

それでは早速、「玄関」と「玄関ホール」の用途について見ていきましょう。

 

「玄関」:この場合は外靴でのゾーンを言います。

●人(家族や来客者)が出入りをする場所

●靴を脱いだり履いたりする場所

○傘や靴を置いておく場所

○宅配物を受け取る場所

 

「玄関ホール」:この場合は外靴を履かないゾーンを言います。

●人(家族や来客者)が出入りをする場所

●靴を脱いだり履いたりする場所

○トイレや部屋へ繋がる交差点

○来客者を接客する場所

 

このように、ぱっと思いつく前半2つ(●)が同じなため、似たような空間と思いがちです。

 

しかし、3つ目以降(○)の違いに注目すると、見えてくるものがあります。

 

それでは一緒に見ていきましょう。

 

◎「玄関」は人の出入りや、靴や傘などの小物を置くスペースがあればよいのに対し、「玄関ホール」は通行の交差点であるため広いスペースが必要

 

◎「玄関」は人の出入りや宅配物を受け取るだけなので滞在時間が短いのに対し、「玄関ホール」は来客者の接客をする際には滞在時間が長いこともあるので、見られるという意味でのデザイン性も重要

 

このような違いを踏まえ、実際に計画する際の注意点についてお話します。

 

◆使いやすい空間に

 

「玄関」と「玄関ホール」は繋がっているひとつの空間なので、どのように仕切るかが鍵となってきます。

 

前段落では、「玄関」と「玄関ホール」の用途の違いから、「玄関」に比べて「玄関ホール」を広く、デザイン性のあるものにした方が良いというお話をしました。

 

まずは広さの話をします。

 

例えば3帖の広さがあった場合は、1帖の「玄関」と2帖の「玄関ホール」にすると効率が良いということになります。

 

そして、4帖の広さがある場合は、1帖の「玄関」と3帖の「玄関ホール」に分けても、やりすぎではありません。

 

「玄関」を可能な限り小さく「玄関ホール」をできるだけ大きくとることが、生活全体を考えると使い勝手の良い間取りになることが多いのです。

 

次にデザインの話です。

 

デザインをこだわる場合には、「玄関」という入り口から建物に入ってすぐ正面に来る空間である「玄関ホール」にお金を掛ける方が有効的でしょう。

 

出入りの時にしか使用しない「玄関」のタイルよりも、日々の生活での通り道である「玄関ホール」の床やカーペットにの方が、コストを掛ける甲斐があるように感じます。

 

他にも、「玄関ホール」を広くしたのだからと、コートや鞄を掛けられるような場所を作るのも良いでしょう。

 

しかし、これらを踏まえた上で、あえて「玄関」のスペースを広くとり、オープンな土間収納として自転車やベビーカーを置くのもひとつの手なんです。

 

このようにスペースの使い方は自由です。

 

もちろん空間は繋がっているので、全体を考えて計画する必要はありますが、「玄関」と「玄関ホール」ではそれぞれ用途が違うことを踏まえるだけで、見えてくるものが違ってくるかと思います。

 

素敵な空間になりますように、ご参考にしていただければ幸いです。