◇玄関にある段差は何?
玄関から中へ入る際に、10〜15cmくらいの段差。
ありませんか?
ご自宅になくても、友人の家などで見た事ありますよね?
あれは「上がり框(あがりがまち)」と言われるもので、外と中の境界線のような役割をします。
日本は、室内で靴を履かないのが主流ですので、このような文化があるのだと思います。
◇上がり框の意外な役割
普段の何気ない動作で気付いていないかもしれませんが、意外に役立っています。
実はその段差のおかげで、楽にくつが脱げているんです。
最近は何かと「バリアフリー」が意識されているため、段差が悪者のように言われることもあります。
ですが、少しだけ意識してみてください。
バリアフリーで段差のない玄関では、自分で自分のくつを軽く踏んで脱いでいます。
「あー確かに」って思いませんか?
段差があれば、何気なくかかとを引っ掛けて簡単に脱いでいるのです。
また、ブーツなどを履く女性は、段差があると座って履いていませんか?
段差がなくフラットである場合、座って履いたりするのは実は結構大変なのです。
◇段差は必要か、不要か
最近は「上がり框」を設けずに、かかとをひっかけるための金具を別に設置する家庭もあります。
また、ブーツを使用する人用に、ベンチを置いたりもしています。
将来、足が不自由になった場合を見据えてバリアフリーをご検討するのは良いことです。
ですが、「デメリット」と言えない程度の便利さを、可能性のためになくしてよいのか。
これを少し考えておくだけでも、間取り設計に役立つのではと思い、書きました。
ぜひご参考にしてみてください。