◆日当たり条件
マイホームを建てるなら、日当たりが良い場所が良いと思う方は多いはずです。
しかし、全ての土地が日当たりが良いはずありません。
都会圏に住むのであれば、住宅密集地になることが多く、日当たり条件が良くない敷地はザラにあります。
3方向が家に囲まれており、1階はほぼ日が射さず、日が射すのは唯一2階の南側のみという様な土地もたくさんあります。
このような場合、数少ない日が当たる場所に、どの部屋を設置するべきなのか迷ってしまいますね。
リビングを明るくするべきなのか、子ども部屋を明るくするべきなのか…。
今回は、どのように考えると良いのかについてお話します。
もちろん正解はありませんので、ひとつの考え方として、参考程度に読んで頂けたらと思います。
◆2つの時間から考えよう
これは、過ごす時間の長さについて考える方法です。
時間軸を『一日の時間』と『一生の時間』の2つに絞って考えてみましょう。
◆一日の時間
これは、一日のうち日が当たる時間帯に誰がどれだけ家の中で過ごすのかを考える方法です。
例えば、学生のお子さんについて考えてみましょう。
上の図の場合、子ども部屋を使用するのは約3時間半(黄色い丸部分)となります。
次に、お母さんが専業主婦の場合について考えてみましょう。
上の図のように掃除や料理、ティータイムなど、1日の大半をリビングで過ごすのではないでしょうか。
もちろん、買い物に出たり、お出かけをしたりと、家を出ることもあると思いますので、ざっと12時間程度でしょうか。
これらの例から、時間の長さだけを機械的に判断すると、この場合はリビングにいる時間のが長いため、リビングを優先するべきということになります。
もちろん、専業主婦の家庭ばかりではないはずなので、自分の家庭の生活リズムがどうなのかについて考えてみると良いでしょう。
◆一生の時間
これは、先ほどの『一日の時間』よりも、もっと長いスパンで考える方法です。
一生で日が当たる時間帯に、どれだけその場所を使うのかを考えます。
これも各家庭それぞれですが、いずれ子どもは家を出ます。
早い場合は18歳、例外もありますが、大学を卒業する22歳で出るという子も多いのではないでしょうか。
今の子どもの年齢と差し引きすると、家であと何年過ごすか、ある程度算出されます。
その後、子ども部屋は空き部屋となるのか、親の趣味の部屋となるのか…、いずれにせよ、子どもが出ていってからは子ども部屋の採光はあまり意味を成さなくなります。
このように、住宅が出来てから寿命を迎えるまでの人生の時間、どこで過ごす時間が1番長いのかを考えていくと判断がしやすくなるかもしれません。
◆まとめ
考え方は自由ですし、もちろん正解はありません。
今回は考え方のひとつとして、【2つの時間】についてお話しました。
これを考える際には、私情をはさまずに、しっかりとした芯をつくり、坦々と決めることがコツです。
芯がしっかりとしていれば迷いも少なく懸命な判断ができるはずです。
ぜひ参考にしてみてください。