◆防犯対策しますか?
家を建てる際、住み心地はもちろんですが、防犯面も気になる方は多いのではないでしょうか?
警視庁の調べ(令和元年中の住宅対象侵入窃盗の発生状況)によると、住宅侵入窃盗の侵入口は全体の63.4%が窓からと報告されています。
また、一戸建て住宅の空き巣では、「ガラス破り」と言われる、ガラスを割ったり、こじ破ったりして侵入する手口が67.7%とも報告されています。
つまり、窓を壊して侵入する空き巣が圧倒的に多いといえるのです。
不審者が家に侵入するということに絡む犯罪は最悪の事態です。これは必ず防止したいものです。
今回は、新築における『窓の防犯』の考え方についてお話したいと思います。
◆防犯対策、何をしますか?
窓にできる防犯対策とは、どのようなものがあるでしょうか。
・鍵をかける
・防犯フィルムを貼る
・面格子をつける
・シャッターを設置する
このあたりはぱっと思いつくのではないでしょうか。
もちろん、「鍵をかける」というのは最低限、大前提ですので、それ以外について、防犯面でそれぞれどのような特徴があるのか見ていきましょう。
「防犯フィルム」…窓ガラスに貼るフィルムのこと。不審者が窓ガラスを割りにくいようにする効果がある。
「面格子」…窓の外側に取り付けることによって、窓からの侵入者を防ぐことができるもの。
「シャッター」…防犯の目的で取り付ける、何枚もの細長い部材をすだれのように連接した鋼製の巻上げ戸。
これらはすべて、侵入しづらくするという目的のものであり、一定の効果はありますが、侵入を不可能にするものではありません。
フィルムは破壊には強いですが切断には弱く、面格子やシャッターも金属であっても、専用の工具で切断することは可能です。
つまり、100%の防犯はできない、万が一狙われてしまった場合、防御することはできないでしょう。
だとすると、これらに多額を掛ける価値があるのか…と悩むことになるのです。
狙われて壊されてしまうのであれば、防犯カメラやフラッシュライトの設置の方が、有効的だと私は考えています。
これらは、窓からの侵入の他に、【覗かれる】ことに対しての防犯対策ともなります。
他にも【覗かれてしまう】ことに対しての対策について考えていきましょう。
◆覗きへの防犯対策
窓から覗かれることを防ぐために、簡単で有効な方法は「すりガラス」にすることです。
「すりガラス」には、ガラス自体に加工をする方法と、フィルムを貼る方法があります。
フィルムを貼るだけであれば、後からでも簡単にできますし、種類も豊富なので気にいるものが見つかるでしょう。
そして、家をこれから建てるという方に、ぜひオススメしたいのが「窓の高さを工夫する」ということです。
地面から通常の身長では届かない高さに設定することはかなり有効的です。
脚立を立てて覗くというのは目立ちますからね。
他にも、地盤を砂利にして、歩くと音が鳴るようにすることは、不審者にとっては不都合なので、かなり効果的でしょう。
また、近隣とコミュニケーションを日頃から取るということも対策のひとつになります。
知り合いが多い方を狙うというのは、目立つというリスクにもつながるからです。
ただし、防犯を気にしすぎて暮らしが圧迫されてしまっては本末転倒。
程々にすることも大切です。ぜひ参考にしてみてください。