◆南向きの使い方
「子ども部屋が南に配置できずに困っています。」先日こんな相談を受けました。
日照時間が長く、1日を通して日当たりの良い南向きは間取りにおいてキーポイントとなる事は確かです。
そして、そのような重要な場所を可愛い我が子のために使いたいという気持ちも、痛いほど分かります。
しかし、南向きの場所に設置できる部屋の数や大きさには限りがあります。
そんな中で、子ども部屋は南向きでなければならないのでしょうか。他の方角ではいけないのでしょうか。
確かに、間取りの一等地である南向きに配置するのは理想ではありますが、「南向き向きでなければダメ」という理由はありません。
今回は、「子ども部屋の窓の方角」について解説したいと思います。
◆子ども部屋の窓方角ランキング
これまでも多くの投稿をしてきましたが、方角にはそれぞれの特性があります。
どの方角にも、メリットがあり、デメリットがあります。
今回はメリットに焦点を当てて、「子ども部屋の窓の方角」に100点満点で点数をつけ、ランキング形式で発表していきます。
※あくまで個人的な見解です。
※これは「この方角にしか窓がない場合」という前提のもとの評価です。
★1位:南向き(100点/100点)
前述しましたが、日照時間が長く1日中日当たりの良い南向きは鉄板であり、理想の形です。
これは疑う余地もありません。
★2位:東向き(80点/100点)
東向きに窓があると、朝日を浴びられるというメリットがあります。と言われても、ピンとこないかもしれません。
人間の体内時計の周期は、地球上の1日よりも1時間長い25時間という説があります。
つまり、ほかっておくと毎日1時間ずつずれていってしまうのです。このまま生活リズムが乱れてしまうと体の不調に繋がります。
ここで役に立つのが「朝日」です。
東から昇ってくる太陽の光である「朝日」を浴びることによって、この体内時計のズレを解消するしてくれると言われています。
また、子どもは大人に比べると、そのズレを自分でコントロールするという理性が未熟です。
よって、しっかりと朝日が浴びられる東側に窓があるのは健康面に置いて、大きなメリットがあると言えるでしょう。
★3位:西向き(60点/100点)
「西日が眩しい」と言うように、とても強い日差しという印象がある「西日」、確かにその通りです。
外が暑い日は特に、日中すでに温められた部屋に、夕方水平に差し込む西日はとても強く、不快に感じることがあるのは否定できません。
ただし、こんなデメリットも「子ども部屋」に置いてはメリットとなり得るのです。
子ども部屋を利用する年頃の子どもの1日を想像してしてみましょう。
まず、起きるとすぐに部屋を出てリビングへ行くでしょう。そして、準備や朝食を終え学校へ行くでしょう。帰宅は夕方。
このように、勉強をしたり遊んだりと、自分の部屋で活動を始めるのは夕方からです。
日差しがある時間帯の中で、部屋にいる時間はほとんど「午後」なのです。
つまり、この活動時間に日差しがあるというのはメリットとしては大きいのです。
★4位:北向き(30点/100点)
北向きはご存知の通り、1日中日差しがありません。
メリットとしては、光の量が1日中一定であり、安定していることが挙げられますが、「子ども部屋」にとってメリットと言えるのかと問われれば、答えはNOです。
時間帯が不明瞭になってしまい、不健康に繋がります。
◆まとめ
今回は、その方角にしか窓がない場合の話なので、採光についての各方角のメリットに焦点を当てて見てきました。
確かに、南向きのメリットが多いことは確かですが、これを考えすぎて悩んでしまっては本末転倒です。
子ども部屋にとっては、南向き以外にもメリットがあることを知った上で、今一度計画してみてください。
採光として取った窓とは別の方向に小さくても良いので窓を設けられると、風の通りも確保でき、より良い計画になると思います。
ご参考にしていただければ幸いです。