◇子供と部屋数の考え方
小さな子供がいる場合の、小部屋の数に迷っている方が多いようです。
・そんなにおおきな面積は取らないよな。
・子供部屋をそれぞれ設けるべきなのかな。
・大部屋で2人がいいのかな。
・子供が出て行ったら無駄になるかな。
実際、コレ!という考え方はありません。
もちろん人それぞれなので、考え方の参考になればという話です。
迷っているということは、おそらく「そんなに広くは取れない」という悩みだという前提で解説していきます。
◇2つの質問で絞る方法
考え方が定まらないと、今後の間取り検討にも差し支えていきます。
迷いがあると、ぶれが生じます。
ぶれると、誰かに言われた意見に大きく左右されてしまい、意思のない建物ができてしまうからです。
その考えの根本を決める上でも重要な2つの質問を記載します。
【1つ目の質問】
●プライバシーを重視しますか?
●コミュニケーションを重視しますか?
この2択で、建物の方向性が大きく決まっていきます。
階段をリビング入れるという選択や、リビングの位置、子供部屋の数、トイレの位置や数。
どっちを重視しても正解。人によって考え方は様々。
ですが、最も良くないことは「ブレる」ということ。
根本方針がブレると、絶対によい家にはなりません。
まずはこれをしっかりと決めましょう。
それを決めても迷う場合は、次の質問です。
【2つ目の質問】
◎子供が優先ですか
◎親が優先ですか
あまり印象の良くない質問ではあります。
ですが「家族を優先」という甘い考えをしていても、中途半端な方向に進んでしまいます。
親が子供を思う気持ちは非常に分かります。
ですが、家族の中では親だって立派な主役です。
子供がこの家で過ごす時間よりも、はるかに長い時間を過ごすのは紛れもない「親」の方です。
どちらを優先しても、それは「考え方」の話であり、良いとか悪いとかの話ではありません。
何を悩んでいても、小さい子供に意見が聞けないのです
考え方は自分中心で良いのです。
要するに、設計を進める上でブレのない根本方針をしっかりを定めておけば、迷った時には原点にかえることができるということです。
◇子供は気にしない
ここから、少し私の経験談を交えながらの話をします。
例えばどのような家庭の子も、自分の家に対して何かしらの不満があります。
・あの子の家は僕の家より大きい
・あの子の部屋は私の部屋よりかわいい
ただ、同時に「そういうもんだ」と思いながら過ごしています。
自分の育った家が、まずは普通。
新しい環境をみると、選択肢が広がりますから、「憧れる」気持ちは必然です。
そしてその子供が親になると、不思議な現象が起きます。
◎自分が小さい時から「自分の部屋」を与えられていた親は・・・
⇒個室ではなく、大きな部屋に子供を数人生活させるようになります。
もしくは、オープンなリビングなどにし、コミュニケーションを重視しがちです。
◎1つの部屋を、兄弟で共同利用していた親は・・・
⇒自分の子供には「小部屋」を与えようとしがちです。
お分かりですか?
つまりみんな「他人の芝生は青い」状態で生きてきています。
ですから、どれも正解ですし、どれも間違い。
不満の持っていない人など存在しませんが、良く考えてください。
現にあなたは今、しっかりと生きています。
◇一番も大切なこと
これから間取りを設計していく上で、一番大切なこと。
それは、何よりしっかりと考えて、答えを出すということ。
そして、そうやって出した答えに対し、迷わないこと。
自信を持つことだと思います。
迷いは子供に伝わります。
自信も子供に伝えることができます。
今のあなたが考えて出した答え。
それ、正解です。