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腰壁の高さはどう決める?自由に決めよう!


◇腰壁ってなに?

腰壁というものをご存知でしょうか。きっと言葉は知らなくても、普段何気なく見ていると思います。

「腰壁」という言葉には、2つの意味があります。


① 足元から腰高さ程度までしかない壁のこと

② 壁の中で、腰高さ程度までの部分のこと

 

②についてはリビングなどのデザインに採用されているものですが、見覚えはないでしょうか。

例えば、腰の高さまでは木材の板を張り付けて、それより上はクロスを貼るなどの貼り分けをするようなデザインです。

 

その際に、その木材の板を張ってある部分のことを「腰壁」といいます。

以前、それについての記事を書いておりますので、そちらを見てみてください。

腰壁のちょうど良い高さを教えます 参照)

 

今回は①の、腰程度までの高さの壁について解説したいと思います。

 

これは機能(使い方)によって設置する場所は違ってきます。

 

例えばキッチンだったり、吹き抜けの2階だったり、階段部分、リビングの仕切りなど、どう使いたいかで変わってきます。

 

まず知っていてほしいのは「腰壁の高さに規定はない」ということです。

 

床から1mや1.2mとか色々言われていますが、どの使い方に対する基準かは明確ではありませんよね。設定は自由にできるということ。つまり「どのような機能として使うのか」を決めたうえで、それに見合った高さにしていくものなのです。

 

では機能ごとに見ていきましょう。

◇機能性を持つ腰壁4選

◆物を乗せる機能

カウンターキッチンのように、壁の厚み分か、もしくはその上に板材を広くしたりして、ちょっとしたものを置けるように使うという機能です。


立った状態で使用するのであれば、肘を掛けやすい1.0m程度。
腰かけて使用するのであれば、65~75cm程度になります。

 

板材をもっと広くしてダイニングテーブルのように使うことも可能ですね。

 

植物が好きな方であれば窓下に腰壁を設けて好きな花を並べたりすることもできます。腰壁内収納を付けるとより機能的でオススメのものです。

◆家具などを支える機能

主にキッチンを支えるというような機能です。


低い高さの収納(ローボード)や、何かを立てかけておいたりする為のスペースとして設置したりもします。高さは支える物によって決まるため目安はなく、強いて言うのであれば「その家具」ということになります。

 

キッチン高さとフラットにするのか、立ち上げるのかで、解放感や掃除のしやすさも変わってきますので、好きな高さにするとよいでしょう。

 

リビングと通路を分けるための仕切り壁がある場合に、収納棚やソファの背とするような使い方もオススメです。

◆目隠しする機能

これはさらに2分割され、単純に「物を隠す」という意味と、「視線を遮る」という意味とがあります。


例えば掃除機やごみ箱のような「毎日使うものはわざわざしまいたくないし、そこにあってほしいんだけど見せたくもない」というわがままをかなえてくれるものが「物を隠す」という機能。隠すものによって高さが決まります。

 

ただあまり高くすると、空間が仕切られてしまい、心理的に狭く感じてしまうこともあるので注意が必要です。間取り図上では、たとえ記載していたとしても、高さまではイメージがつきずらい部分ではありますので。

 

もう一つは、例えば座って会話するときに、隣にいる人が見えない程度の高さにするというものが「視界を遮る」ということです。

 

後者の場合「座って見えない高さ」が1.2m程度、「立って見えない高さ」が1.7m程度です。実際に測ってみるのが間違いないと思います。

 

◆侵入を防止する機能

はいはいする赤ちゃんや、よちよち歩きのお子様が危なくないように設置するという、簡易的なものが主たるものです。つまり、ベビーサークルのような使い方ですね。こどもの遊び空間つくりにオススメです。


母親はまたげるけど、お子様は出られないという絶妙な高さが必要になるので、各社の製品を調べて比較してみると良いと思います。


一般的には50~65cm程度といわれます。

 

ある程度大きくなれば、その腰壁をこども用キッチンカウンターにDIYしたり、くり抜いて本棚やおもちゃ収納を設けたりもできます。落書きの黒板としても使えます。

 

侵入防止にプラスして何か活用してみませんか?

◇まとめ

腰壁というのはどのような使い方にするのかをしっかりと想定して設置するものです。


ゆえに、高さはその用途によってまちまち。ご紹介した機能が全てではありません。

 

こう使いたいなという希望があるなら実現も可能ですし、もしくは単純に間仕切り壁として設置するのも良いですね。


将来成長していくことや、模様替えすることなども考慮して、設置高さをご検討してみてくださいね。