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ローコスト住宅の勘違い。「標準仕様」は安っぽいものではない!


◇標準仕様を勘違いしてる?

ローコスト住宅を検討している方に多い「勘違い」というものを今回は解説してみたいと思います。

 

それは何かというと

「標準仕様」=「安っぽい仕様」というものです。


それ、大きな勘違いです。

◇ローコスト住宅メーカーが、なぜローコストで家を建てることができるのか。

◆ハウスメーカーで標準じゃないものを選択すると、なぜ高い金額を請求されるのか。

 

この2つの疑問点というものは、答えは全く同じものです。それをまずは理解してください。

 

例えばホームメーカーなどが最初に提案してくる「標準仕様」というもの。この仕様は、読み替えれば「多くの人が満足する仕様」のことを言います。

 

おわかりでしょうか?


これは標準仕様というものが、どういうプロセスで出来上がってきたかを考えると見えてきます。

 

住宅メーカーの仕事をスタートさせた段階では、注文を受けてゼロから設計を始めていたのでしょう。

 

そして少しづつ経験を積み重ね、多くのお客さんと対峙していくうちに、その要望から「一定の共通点」が見えてきます。

 

それを積み重ねて、「多くの人たちに必要とされる」という仕様が誕生します。

 

もちろん住宅メーカーは、お客様が嫌がることを進んでするわけはありません。それでは単純に売れなくなります。

 

お客様を獲得するためには、「良いものを安く提供できる」に越したことはないからです。

 

そして、仕入れるもののターゲットを、多くの人に必要とされるものに絞り、大量生産が始めることで、安く仕入れることができるようになります。

 

結果、多くの人たちが満足するものを、安く提供できる仕様が出来上がります。

 

これが「標準仕様」が出来上がっていくプロセスなのです。

 

安っぽい仕様だと考えていた「標準仕様」というものは、実は経験やノウハウを詰め込んだ、お客様の要求の結晶だということなのです。


そしてそれは、当然のことながら最高のコスパを生み出すことになるのです。

 

◇標準仕様をうまく利用する

こうやって考えていくと、大量に仕入れているから安いものなんだということがわかると同時に、見えてくるものもありますよね。

 

それは、「そこから外れるものは、大量に仕入れているものではない」ということ。つまり、住宅メーカー側にとっても単品で仕入れているものということになるのです。

 

だから高価になるのは当たり前だと思いませんか?

 

企業である以上、不得手なものを注文されているとしても、そこに利益を乗せなければ生きていけません。そしてより一層高価なものになるのです。

 

メーカーだって商売なのですから、高く仕入れたものを、安く販売するメリットはありませんよね?


多くの人が満足するものがわかってきたからこそ、大量に仕入れることができて、良いものを安く提供できる。


それを突き詰めて、「標準仕様」が出来上がってます。

もしも大きなこだわりがないのなら、標準仕様の中で選びましょう。

 

そしてそれは大きく方向性の間違ったものにはなりえないということなのです。

 

もちろん、粗悪なものを安く出すような劣悪な業者は存在すると思います。そこは「気を付けてください」としか言えません。

 

ですが、最高のコストパフォーマンスを持った「標準仕様」をうまく活用することは必ず良い結果をもたらします。

 

こだわりや個性というものは「予算の中でときどき出す」というのが、経済的に考えても、良い間取り設計をするコツなのだと考えます。

 

ぜひ参考にしていただければ幸いです。