◇コーキングってなに?
コーキングってご存知ですか?
シーリングとも言われています。同じものです。
使う場所は様々。とても多用途に使う材料の一つです。
例えば、キッチンのまわりだったり。
例えば、外壁の継ぎ目だったり。
例えば、窓廻りだったり。
いろんなところにスジ状に使われている材料で、ツヤツヤしてぷにぷにと柔らかい材料です。
そこに隙間があれば、そこに溝があれば埋めていきます。
それがコーキング。
◇コーキングの使い道
使い道には2種類あります。
1つは、美観的に隙間を埋めるため。
家具と壁の間に、すこしだけ隙間ができてしまって、みっともなかったりしたときにコーキング。
場所に合わせていろんな色があり、また着色材もあるのでどんな色にも変えられるのです。
もう1つは水の浸入を抑えるため。
水廻りで、洗面器と壁の間に水が落ちないようにコーキング。
外壁の継ぎ目に、水が入ってこないようにコーキング。
もともとコーキング自体に形があるわけではないので、どんな形にでも合わせられるから、隙間を埋められるというものです。
◇シーリングは無敵じゃない
雨水の浸入防止のためのコーキングの話をしましょう。
「しっかりコーキング打ったので、大丈夫です!」
と、工事の方が言ったとしましょう。
これ、大丈夫じゃないことがほとんどです。
施工のプロの目線で見ますと、コーキングは2次防水といわれます。
コーキングの裏側の見えない部分で、水の浸入を防止するように施工するのが基本。
つまり、コーキングだけで水を食い止めるつもりはない、という考えが原則です。
なぜか。
外部で使うコーキングの寿命なんて、せいぜい3〜5年。
それ以上時間がたつと、ひび割れたり隙間があいてきたりします。
つまり、すぐにダメになってしまうからです。
理由は、コーキングは太陽の光に弱いから。
レベルの低い工事担当者というものは、なにせコーキングを使いたがる。
でも覚えておいてください。
本当のプロは違います。
コーキングは、数年でダメになってしまうことを前提に工事を行っていきます。
コーキングがダメになったとしても、雨水の入らない状態を作ってから、見栄え良くコーキングを使います。
そうでなければ、3~5年後には水が浸入してきます。
建築には2年の瑕疵期間という常識があります。
完成してから2年までは、無料で直しますよという契約と、法律があります。
でも、コーキングがダメになったころには、その期間は過ぎています。
つまり依頼した側が、お金をかけて直すことになりかねないのです。
施工者の無知のせいで。
腹立たしいですよね。
◇もう一度おさらい
工事担当者のレベルは、一目でわかるものではありません。
なので工事が始まり、この言葉を聞いたらとりあえず気をつけましょう。
「コーキングを打ったので、大丈夫です!」