◇妙に長い廊下は大損
玄関から続く居間までの廊下。
階段を上がってから部屋に行くまでの廊下。
妙に長いなぁって、思ってませんか?
使いずらそうだと思っても、なんとなく「まあいっか」と諦めていませんか?
今、あなたは大損しています。
そしてこれからも大損し続けます。
「使いずらそう」「なんか変」そんな理由だけではありません!
何を損しているのかと言うと、「面積」です。
その無駄な部分を少なくできれば、部屋を大きくできた。
その無駄な部分を小さくできれば、収納ができた。
その貴重な面積が「なんか変」でおわってませんか?
そしてその無駄な廊下に、固定資産税を払い続ける覚悟があると言うことですか?
非常にもったいないことだと気付くべきです。
◇廊下は「通り抜ける」以外の使い道がない
例えば寝室のような部屋は、「寝る」という用途のためにある部屋です。基本的にはそれ以外の用途はあまりありませんよね。
こういう部屋のことを「単一用途」といいます。
例えばリビングのような部屋は、「ゆっくり過ごす」という用途のほかに、「ご飯を食べる」「遊ぶ」「来客者と談話する」「昼寝をする」など、たくさんの用途を持っている部屋です。
こういう部屋のことを「多用途」といいます。
単一用途の部屋は、それ以外の目的が少ないので、1つの部屋に対して1倍の使い方ということです。これに対し、多様との部屋は1つの部屋で3倍にも4倍にもなる使い方ができることになる、というのはお分かりでしょうか。
仮にどちらも同じ面積で、同じくお金をかけた場合、効果が高いのはどちらでしょうか?という質問、答えるまでもありませんね。多用途の方が費用対効果も、実際の使い道も多いということがわかります。
つまり多用途の部屋を大きく取ればとるほど、住宅自体の価値が上がるということななのです。この例で考えると、寝室はできるだけ小さくし、リビングをできるだけ大きく取ったほうが価値の高い間取りになりやすいということです。
そして、「廊下」も同じく「通り抜ける」という用途以外にない、単一用途の部屋です。短くすればするだけ、他の部屋に面積を与えることができ、費用対効果もあがるわけです。
廊下は長ければ長いほど、建物の価値が下がっていくということ。はお分かりいただけたでしょうか。
◇なにより、諦めないという事が鉄則!
「ここまで検討してきちゃったし」とか。
「担当に言いづらいし」とか。
そんな理由で今後使い続ける覚悟ができちゃうんですか?
その程度の価値しか、住宅に求めていないのならそれでもいいでしょう。
何千万円の買い物を、鼻歌交じりでできる大物なのでしょう。
でも、このブログを見ている時点で、何か悩みがあるのではないですか?
ちゃんと検討すれば、絶対にその無駄に長い廊下は短くできます。
要するに、諦めないで欲しいのです。
今後住み続ける「財産」となる家を、諦めないでほしいのです。
仕事が忙しいという、担当者の物差しで考えてはいけないと思います。
あなたの家は、あなたの物差しで考えるべきです。
◇設計士は十人十色
理解してください。
10人の子供がいれば、10種類の価値観があります。
それと同じです。
同じ要求をしても、10人の建築士がいれば10通りの間取りができます。
デザインを重視する設計士もいます。
暖かさを重視する設計士もいます。
動線を重視する設計士もいます。
たまにポカをする建築士もいるでしょう。
経験が少なく、良くない提案をする建築士もいるんです。
たった一人の建築士が「無理だ」と言っただけで、諦めるのですか?諦めなければ、無駄なんてなくなるんです。
将来の快適さに「無駄」なんて不要です。全ての空間に意味がなければいけません。諦めなければ、ちゃんと良い住まいはできます。諦めが、頭の奥底に生まれ始めたところからが正念場。将来の快適な住まいに向けて、もうひと踏ん張りです。
頑張りましょう!