◇意外と知らないUB
ユニットバスと普通のお風呂の違いって知っていますか?
建築という業界に入るまで「ユニットバス」と聞くと、ホテルのように「お風呂とトイレがユニットになったもの」だと思っていました。
意外と何だかわかっていない人が多いんじゃないかなと気付きましたので、少し説明しようと思います。
◆ユニットバスとは
ユニットバスとは、「ユニット化された浴室」のことです。
決して、お風呂とトイレが一緒になったものではありません。いや一緒になったものもあるんですが、そういうことではありません。
お風呂に必要な機能である、床・壁・天井・バスタブ。それらに加え、シャワーや洗面台、排水給水、照明などがセットになっている「商品」。
これを総称して「ユニットバス」と呼ぶのです。
つまり「浴室」という機能全てを、車で運んできて組み立てるだけの状態にユニット化したもののことです。
現地で組み立て、あとは電気と水とお湯、排水を接続すれば完成するという、便利品のことなのです。
◆通常のお風呂とは
現在では「通常のお風呂」というと、むしろユニットバスのことを指す気がしますが。
これは通常通りの工事の中で、一から造り上げていくお風呂のことを指します。
床を作り、天井を作り、壁を組み立てる。
防水を施工し、バスタブを設置して周囲にタイルを貼ったりしながら作っていく。
建物の造る過程で、一からつくった「浴室」のことを言います。
建設業界では「在来工法」と呼んだりするものが、普通のお風呂です。
◇大きな違いは価格
在来のお風呂は、どんな形にでもどんな大きさにでも作れるというメリットがありますが、一般的にとても高価になります。
これに対し、ユニットバスは安価で設置でき、大掛かりな工事も不要。
その使い勝手の良さから一般への浸透がとても早く、結果としてデザイン性や機能性がどんどんと進歩していき、現在のユニットバスを造ったのでしょう。
いまでも在来のお風呂を好む人もいますが、基本的にお金持ちが多いと思います。
ユニットバスでも高級感を出すことが十分に可能になってきていますし、何より汚れづらくメンテナンスが楽です。これからも「ユニットバス」は、浴室の覇権をとり続けることでしょう。