敵か味方か!「太陽の光」は、住宅の劣化の原因?


◇太陽のやさしさ「表の顔」

太陽は、地球上のすべての生物にとって欠かせない存在です。その恩恵は、様々な場面で得ることができます。
私たちの私生活の中でも、もちろん様々な恵みがあります。


例えば明るさ、暖かさ。

家の中に採光を取り入れると、明るく心地よい空間が生まれます。特に朝の光を浴びると目が覚めますよね。暖かな日差しは家も体もぽかぽかにしてくれます。


その他にも、殺菌効果や防虫効果、漂白効果なんてものもあります。殺菌効果は外線による効果です。布団や洗濯物など天日干をすることで殺菌できます。衣類の黄ばみのも紫外線が大活躍します。

 

紫外線に酸をプラスすることで漂白効果が見込めたりもします。お肌には大敵の紫外線ですが、上手に使うと快適な生活を送れますね。

 

そして、虫は暗くてジメジメしたところが大好き。防虫には湿度が重要。太陽光は湿度もコントロールしてくれるので魅力的ですね。

 

そんなこんなで非常に魅力的で、必要な存在の太陽。一見、何もかもに優しさを与えてくれているように感じますが・・・

ただし、すべてがプラスだといえばそんなことはありません。

 

建物にとっては、特に建築資材に関しては、むしろマイナス要素の方が強いのではないでしょうか。

◇太陽のこわさ「裏の顔」

太陽のエネルギーは非常に強大で、そのエネルギーは広く活用されています。

しかし、建物にとってはどうでしょうか。

 

その強烈な陽射しは、建物の「劣化」を招きます。

 

そもそも殺菌効果があるといいました。

漂白効果があるといいました。

 

一見良さそうなこの文章、裏を返すとこんなことになります。


◎よく考えると「菌を殺す」ほどの力を持っている、とも言えます。
◎「色」を無くすほどのパワーを持っているということにもなります。

 

日中日差しを浴び続けた屋根などは70度を超えることも珍しくありません。その熱は家の内部まで伝わり、室内温度を上昇させます。冬は快適と言われる暖かさも、夏には悪魔となり得るのです。

 

年中その猛烈なパワーを受け続ける、外壁や屋根、窓と言った外部に面する資材にとっては、それをいかにして防御するのかが重要になるのです。

◇建材に「耐候性」という考え

そんな効果のある太陽光から家を守る術として、資材や塗装などを見直すことも大切です。

 

「耐候性」という言葉はご存知ですか?

 

太陽光・湿度・温度・雨等の、「屋外の自然環境」に耐えうる性質のことを言います。

要するに「気候に耐える性能」のことです。

 

「耐候性」というワードで屋根や外壁を検索してみてください。技術の進歩に伴い、本当に様々な資材が開発されていることがわかると思います。

 

耐候性の基本は、雨と太陽に対するものです。特に、長期的に見たときに「紫外線」と「温度」に対する劣化がどのくらい少ないのかというのは、非常に重要なポイントです。

 

太陽に対する考え方は、光に「耐える」方向から、「跳ね返す」と言った方向に変わってきており、太陽からの防御力も飛躍的に上がってきているんですね。

 

これまで、室内温度の上昇を抑えるためには、「断熱」することが基本的な考えだったのですが、熱の根源を反射する「遮熱」に変化しているということです。つまり、そもそもの温度上昇を抑える効果があります。

 

またこの「遮熱」という性能は、建物の劣化を防ぐ効果があるのと同時に、節電の効果もあります。夏場の冷房エネルギーが少なくて済むからです。

 

とはいえ、家の屋根や外壁は頻繁に塗り直したり、取り替えることは難しいです。かといって性能が上がれば、当然値段も上がります。良いものにしたいけど、高いのはネックになる場合もありますよね。

 

しかし長期的な目線で見ると、建物の劣化が進みづらく長持ちをする。また節電効果もあるという風に考えると、最初にお金をかけたほうがコストパフォーマンスが良いように思います。

 

この「耐候性」の高い資材を調べ、未来の住まいのために採用してみてはいかがでしょうか?取り入れてみる価値は、十分にあると考えます。