◆打ち合わせで使われる図面たち
家づくりをする際、専門的な用語や資料の種類が多く、慣れるまでに時間が掛かることはよくあると思います。
打ち合わせ中によく見るであろう「間取り図」と呼ばれるものは、正式には「平面図」と言います。
これは、基本的には各階を床jから1〜1.5mの高さで水平に輪切りにして、上から見下ろした格好の図面のことを言います。
つまり、1階平面図、2階平面図というように、各階ごとに描かれます。
また、打ち合わせの際には「平面図」の他に、「立面図」という図面も一緒にもらうことになると思います。
この「立面図」とは、建物を各方角の真正面から見たイメージが描かれています。
「東面立面図」・「南面立面図」というように、方角ごとに表現してあるのが一般的です。
私たち施主は、これらの「平面図」と「立面図」を見て家をイメージする必要があります。
◆偽の東西南北に惑わされるな
前段落で説明をした、東西南北の四方角から描かれる立面図に注意をしてほしいのです。
どういうことかというと、建物が真東・真南のようにぴったりと各方角を向いていることの方が稀で、結構な確率で斜めを向いています。
実はこの方角の表現に厳密な決め事はありません。つまり、設計図を描く人によって表現の仕方が異なります。
立面図の表現として「南南西面」や「北東面」などというような表現は混乱の元となるため、分かりやすく、「強いていうなら」という向きで東西南北をあてているに過ぎないのです。
これを知らないために、私たちは「強いていうなら南面」にサンルームを設けたり、「
強いていうなら北面」は日当たりが悪いと勝手に解釈したりと、振り回されてしまうのです。
さあ、これから家を計画される方は、敷地の方角をよく見てくださいね。
◆本当の東西南北を知ろう
実際に敷地の方角を知ることで、マイホーム計画が楽になることがあります。
考えることが多い計画の中で、少しでも楽ができるのであれば嬉しいですよね。
例えば、「強いていうなら南面立面図」は、「南面立面図」と表現されていても、実際にはどうでしょうか。
仮に、45度くらい斜めになっていたとしても、立面上ではどこかを「南面」と表します。
つまり、どちらかが「南東面」で、どちらかが「南西面」なのです。
これを知った上で計画すると、計画が楽なのです。
なぜなら、みんなが熱望する「南面」が2面もあるのです。こんなに良いことはありませんよね。
自由度が圧倒的に増し増しです。
あとは、午前中の採光をメインとした朝日も欲しい南面(=南東面)なのか、午後の採光をメインとした夕日を望みたい南面(=南西面)なのかという、贅沢な望みを叶えていくだけの作業です。
立面図を見て「こっちが南面だ」とい先入観を植え付けられてしまうと、窮屈な計画になってしまいます。
そうならないためにも、敷地の正しい方角をしっかりと確認し、「本当の南面」がどこなのかを踏まえた上で計画してみる、見直してみると良いでしょう。
結果として、良い間取りになることを祈っています。
ご参考になれば幸いです。