◆2階にお風呂を設置
間取りの検討をしている際に、いろいろな理由でお風呂を2階に設置しようと考えてみえる方がいるかもしれません。
お風呂は大体1~1.25坪、脱衣スペースも加えると、少なくても2~2.5坪は必要となります。
もしお風呂を2階に設置すると、この分、1階スペースが何か他の用途として使えることになります。
たかが2坪程度と思われるかもしれませんが、使い方次第では有効的な空間となります。
リビングを広くするのもあり、収納を増やしてもいいですし、書斎や趣味、子どもが遊べるスペースを少しつくるだけでも生活が豊かになるかもしれません。
しかし、お風呂は1階にあるもの、2階にあったら不便なのでは…といった固定観念を持たれている方も多いと思います。
今回は、実際にお風呂を2階につくるとはどういうことなのか、様々な視点から解説していこうと思います。
◆視点①お風呂を使う
みなさん、いつお風呂に入りますか?夜、朝、部活後、帰宅後、人それぞれかと思います。
使用するタイミング次第では、2階にあると使いにくいという場面も出てくるでしょう。
例えば、部活動や外で遊んでドロドロで帰宅した子どもにはすぐに風呂場に行ってほしいと思うものです。
これを考えると、わざわざ2階まで階段を上って…となると不便かもしれません。
しかし、お風呂という場所は、どうしても生活感が出てしまう、そして人にはあまり見られたくないプライベート空間なので、あえて2階にすることで来客時等も気にせず使用できるという点では良いかもしれません。
これに関しては、生活リズムによるので何とも言えません。
2階お風呂の使用にあたって、1点注意しておいた方が良い点は水圧です。
2階にお風呂があるということは、水を2階まで押し上げる必要があるので、その分水圧が弱くなってしまう可能性があります。
シャワーの水圧が気になる場合は高圧給湯器を検討してみると良いでしょう。
◆視点②家事をする
お風呂に関する家事といわれて、何を思い浮かべますか?
お風呂場での家事は「お風呂掃除」と「湯はり」くらいかなと思います。
買い物や洗濯と違って、持ち運ぶものがないのが大きな特徴です。
なので、家事動線から見ると負担はさほど大きくないでしょう。
◆視点③家の構造
2階にお風呂があることで、なにか水害や危険はないのかと心配される方もいるでしょう。
まず思いつくであろう、「漏水」ですが、現在のお風呂は昔と違い、ユニットバスが主流ですから施工不良でない限り、よっぽど起きるものではありません。
もちろん、何十年も使用すると配管同士のジョイント部分の接着が弱り、漏水することは考えられます。
しかしこれは、2階だからではなく、1階であろうと、地下であろうと起きることです。
当然ですが、これを放置してしまうと腐食して大変なことになってしまいます。
1階で漏水して基礎部分が浸水してしまっていてもなかなか気づくことはできないので、1階に水漏れしてしまって気づくことができるという意味では良いのかもしれません…。
次に、「強度」的には大丈夫なのかという心配についてです。
お風呂の中には、およそ200リットルの湯が入ります。
200リットルということは重さにすると200キログラム。
建物の構造的には、これは大した過重ではないので特に心配はいりません。
しかし、地震が起きると建物の上部が揺らされるわけですから、1階に設置することと比べると結構な力がかかってしまうのも事実です。
歩き始めの赤ちゃんが、頭が大きく、足が小さいためバランスが取りにくいため転びやすいのと同じ原理です。
とはいえ、構造全体的に考えると、気にするほどのものでは無いように思います。
◆結論:2階お風呂はあり?
生活拠点であるリビングが1階なのか、2階なのかにもよるかと思いますが、お風呂場までの動線を考えて、「問題ない」と判断するのであれば、それは2階にお風呂を設置しても良いということです。
「こうでなければいけない」だとか、「こうするのが当たり前」という考え方ではなく、「自分たちの生活にあっているのか」、「便利なのか不便なのか」と自由に計画できるといいですね。
ご参考にしていただければ幸いです。