◇言葉の選択がカギ
自分のやりたいことを設計担当に伝える時、
どのように言っているでしょうか。
「~は、こうして下さい」
と言ったりしていませんか?
実はその伝え方…
失敗の原因になるんです。
そして、それとは真逆に希望を言えなくてモヤモヤしていませんか?
イメージをうまく言葉にできなかったり、設計担当者の押しの強さに引いちゃう…
そんな不安を抱える人は多いはず。
そんな方にも上手な「伝え方」はあります。
伝える内容を変えるのではなく、
言い方を少し変えてみるという選択です。
◇設計担当はその道専門のプロ
建築に関して言えば、建て主は素人ですし、設計担当はプロです。
少なくとも、大抵の場合は住宅の設計を何件もこなしてきています。
その過程で様々な間取りを見て、様々な生活環境のお客様と出会って、
知識をフル活用し考えて、提供しています。
例えば建て主が「こうして下さい」と言ったとすると、お客様からの要望ですから採用しますよね?
その際、設計する人の思考は停止します。
お客様の希望を叶えたい。
しかし、使いやすさや構造、法的な部分なども考慮しなければなりません。
頭の中はフル回転です。
一つ変わると、たくさんの事が変わるんですね。
そして無理やりその間取りを当てはめて、不自然な間取りになるのです。
では、建て主がこう言ったらどうなるでしょうか。
「こんな感じにならないですか?」
設計担当は、そのイメージに近づけるべく、今までの経験や知識を使って良い提案をしようと考えます。
そしてそれが無理だったとしても、良い代替案を提示してくれることでしょう。
大切なお客様ですから、やはり納得してもらいたい。
真摯に向き合い、希望優先に寄り添ってくれます。
いずれにせよ、設計担当という「頭脳」を使ったことになりませんか?
そして、うまく要望を言えない方。
まずは家族、自分の生活環境を伝えてみてください。
「朝から夜までこんな生活しています。」
きっとプロたちはその生活がスムーズにいく方向をまず考えてくれるでしょう。
あとは、嫌なことを伝えるより、好きなことを言ってみる です。
マイナスな部分はなかなか言いにくいですが、好きなこと・気に入ってることなら
自然と聞いてほしい気持ちも湧いてきて気持ちよく話すことができます。
ヒアリングブックやドリームノートも活用したいところですが、
項目に囚われず、思い付いたことを箇条書きでも書き留めておくといいですよ。
あとは設計担当者が腕を振るいます。
そして内容が具現化されると、細部まで思考がいき、話しやすい状況が作られるでしょう。
◇考えを共用する
間取りを考える上で、設計者の立場は「経験のあるアドバイザー」と思ってください。
決して「分からず屋の敵」ではありません。
良いアイデアが出ないので、知恵を借り、それを具現化してくれるパートナーなのです。
とにかく有効に、その頭脳を使いましょう。
命令はせずに、相談をしてみてください。
1人で考えるよりも、はるかに良い住まいになるはずですから。