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ハンガーパイプの奥行きは?収納計画のキホン


◇ハンガーパイプの奥行サイズ

 

Q:奥行き25cmの棚を設置して、その下にハンガーパイプを取り付けようと考えてます。その際、ハンガーは入るのでしょうか?そもそも、ハンガーパイプを設置するときの奥行きってどの位が良いのでしょうか?

 

こんなご質問をいただきました。ありがとうございます。


今回はこの質問に対して答えていきたいと思います。

 

まずハンガーパイプとは、クローゼットなどの収納スペースにある「衣類を掛けるためのパイプ」です。

サビ・傷に強いステンレス製のものがよく採用されます。

 

答えとしては…

A:【ハンガーパイプの真ん中から壁までの奥行きは、25cmがギリギリラインです】

ということになります。

 

まず、ハンガーの規格を調べると、幅は41〜43cmが目安だそうです。


実際の衣服の肩幅は、片側で+2cmの計算になるので、45〜47cmとなります。


衣服を掛けると、必ずふくらみが出ますのでさらに+3cmを加算すると考えます。


これらを計算すると全体で50cmということになり、パイプの位置はその半分ですから、片側で25cmが妥当な数字となります。

ただし、これはあくまでパイプに対して直角だった場合の話であり、ハンガーをねじった形で手前に向けて掛ければもっと奥行きがいらなくはなると思います。しかしそうすると、端にデットスペースができるので勿体ない使い方になってしまいますね。

 

また、タオルのようなものを直接パイプに掛ける使い道であれば5cm程の奥行きで良いということも伝えておきます。

 

基本的に衣類を収納するとして、奥行き50㎝あれば納まります。

しかし、スーツやダウンなどボリュームのあるものは壁や収納扉に擦る可能性がありますのでプラス5~10㎝程みてあげると、余裕を持ちながらキレイに納まるでしょう。

 

◇棚板に取り付けるときの注意点

今回のご質問は奥行き25cmの棚板につけたいということでした。

 

実際にハンガーパイプを設置するとなると、金具を固定しなければなりません。なので、ギリギリ先端につけてしまうと板が割れてくる可能性もあり、棚板の先端から5cmほど奥まって設置されることを考慮しなくてはいけません。

結果として、衣類を壁に極力接触させないように、またそれを設置するための棚板の奥行きは以下の通りです。


◉ハンガーパイプ:奥行き25cm以上
◉棚板:30cm以上

「それより浅く設置してはいけない」というルールはありませんが、これが妥当な寸法です。

注意してほしいことは、棚の奥行きだけに着目するのではなく、手前側にも同じ分だけ出っ張ってくるという事です。棚だけを考えて、ドアに半分かかってしまうということも考慮してください。

 

収納したものを取り出すためには手前に余裕を持つ必要があり、棚の上に物を上げるときには、そのハンガーが邪魔になる恐れがあります。

 

棚板の奥行きより、ハンガーが手前に出ているときは特にそうなりやすいのです。 ハンガーから衣服が剥がれ落ちてしまい、またかけ直して納める手間が発生しそうですよね。

 

逆に棚板の奥行きが広く、高い位置にあると収納したものが見えないという事態が起きてしまいます。

 

高さの目安は、身長×1.1以下とするのがベターです。背伸びをせずに衣服を掛けれる高さなので。

つまり身長160㎝の方であれば、176㎝くらいがベストなところ。

 

収納スペース内の棚板やハンガーパイプは、自分の身長や衣類、物の量からバランスを良く配置してあげましょう。

 

工夫店としては・・・

・服が多いからハンガーパイプは上下に二段に設置する。

・棚板はあえて下に取り付け、バックや箱物を並べて置いたりハンガーパイプ下のスペースを有効活用する。

 

収納は工夫次第でムダなスペースを省くことができます。

 

近年、整理収納アドバイザーの活躍も目立ってきていて、ネット上にはお役立ちブログなどヒントがいっぱい。情報を得て、工夫された良いものは取り入れてみるのが良い方法といえます。

 

ぜひご参考にしてみてください。